日本だと体温が37℃になると病院へ駆け込んで解熱剤を出してもらうよう頼む患者さんが多いそうです。
しかし、医学に精通した人の話では37℃は平均的。
日本人は37℃より平均が低いため慣れていないことから微熱と感じ気だるさがでるようなのです。
冷え性では平熱を上げることも対策のひとつです。
内蔵温度が低い低体温の人も、そうでない人もできるだけ平熱が37度まで上げられるようにした方が免疫力の向上にもなり病気になりにくくなるでしょう。
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日本人の平熱は医学の世界より低い
日本では平熱が36.5℃と言われていますね。
あなたはご自身の体温を知っているでしょうか?
健康診断では体温測定はありますから測っていないことはないでしょうけど把握している人は少ないかもしれません。
世間一般で言われている平熱が36.5℃も医学の世界でから見ると低い方に分類されているようです。
日本人の平均体温は医学の言う平熱より低いことになりそうです。
医学の世界では37℃くらいが平熱
医療機器の製造と販売を行っているTERUMOによれば日本人の体温(平熱)は、平均36.89℃±0.34℃(ワキ下検温)と紹介されています。
実際の平均はもう少し高めとなっています。
10歳から50歳前後の健康な男女3000人以上に対し、実測で30分測ったときの体温の平均値は、36.89℃±0.34℃(ワキ下検温)になります。つまり36.6℃から37.2℃の間であれば「普通」なのです。また、この範囲に入るのは全体の7割ちょっとの人ですから、少しくらいその範囲からずれていても、おかしくはありません。「平熱」にも個人差があって当然なのです。医学的に正しい測り方をすれば、37℃はむしろ平均的な平熱の範囲内だということがわかっています。
出典:TERUMO>発見!体温を正しく測れている人は少ない? 結果詳細・ドクター解説
また、当サイトでも参考にしている川島明先生の著書『心もからだも「冷え」が万病のもと』にも次のような見解が書かれています。
37度なんて、高熱とはいえません。どちらかというと平常時は体温は高い方が、健康なのです。
(中略)
36度台なら、まずまずといったところでしょうか。35度台では、低すぎます。実は、健康的な成人であれば、体温は36.5度から37度あるのがふつうです。体の免疫力を十分に保ち、身も心も元気にくらすためには、この程度の温度が必要なのです。
出典:【楽天ブックスならいつでも送料無料】心もからだも「冷え」が万病のもと [ 川嶋朗 ]P24
医学の世界では37℃くらいが平熱とされているのですね。
日本人は37℃を下回っています低い方に分類されることになります。
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平熱が低いと免疫力が低下する
体温が1℃低下すると免疫力が30%ダウンすると言われています。
下記の記事にも体温と免疫力関係をまとめました。
また、「医学の世界では37℃くらいが平熱」のところで川島明先生の著書から引用した部分にも「体の免疫力を十分に保ち、身も心も元気にくらすためには」とあるように体温と免疫力は密接に関係していることを示しています。
免疫細胞は体温が高い人と低い人を比べると高い人のほうが活動的になりやすいと言われています。
運動後はナチュラルキラー細胞(NK細胞)が活発になるのは体温が上昇したことにあると考えています。
風をひいてウィルス感染したときは防衛反応として熱が出ますよね。
熱によってウィルスを撃退しているのです。
平熱が高ければ感染リスクは減りますから免疫力が高いと考えることもできますね。
体温が低い人は病気になりやすいリスクを背負っていることになります。
冷え性は万病の元と言われるように病気は冷えを好みます。
免疫力を上げるには冷え性対策で温めつつ、平熱を上げていくようにしていくことは大切でしょう。
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自分の平熱を知る
自分の話で恐縮ですが、私の平熱をまず紹介します。
室温は15℃の部屋で10分間の体温測定をしてみました。
風呂上がりとか運動後とか体温の変動がある状態ではなく安静にした状態で測定しています。
こちらが測定結果です。
私の平熱は36.5℃となりました。
世間一般で言われる平熱というのは36.5℃なので見事な平均値と言えるかもしれません。
川嶋朗先生の著書の基準では、私の平熱は高くもなければ低くもないようです。
TERUMOは36.6℃~37.2℃ですから範囲外!
しかし、医学の世界での平熱は37℃ですから低い方ですね。
免疫力についてはあるのかなと考えています。
1年を振り返ると風邪をひくのは1年に1回くらいで滅多なことがない限り熱はでません。
免疫力があるのは体温が平均的であることからかもしれませんね。
これまで冷え性について調べてきましたが、平熱が低いと免疫力が弱い傾向にあります。
平熱の分布と内蔵温度
日本は体温を測るときにワキを使って測りますね。
ワキで体温を測るのは内蔵温度が比較的測りやすいからだそうです。
体温計を販売しているTERUMOのサイトでは人間の体内の平熱について紹介しているページがあります。
平熱は部位によってことなるようです。
日本で体温を測るときはワキを使いますが、内臓の温度に対して1℃ほど低い数値になるようです。
同じく体温計を作っているオムロンの「けいおんくん」の取扱説明書です。
ワキの体温は内蔵温度より1℃低くなるとしていますね。
ワキで測った体温にプラス1℃した数値が内蔵の温度と考えるとよさそうです。
耳式体温計けいおんくんミミMCー510オムロンヘルスケア(株)耳式体温計けいおんくんミミMCー51…
オムロンはこのような耳式の体温計も発売しています。
上の図では耳の体温は内蔵温度と同じですから、こちらのほうが正確に計測できるかもしれません。
私の平熱はワキで36.5℃ですから内蔵温度が極端に低いということはないでしょう。
ここから冷え性対策を考えていきます。
熱を作る機能はできている
TERUMOでは、平熱が36.6℃~37.2℃が適正としています。
私の体温は下限値を下回っているので平熱を上げる対策は必要かもしれません。
もし、冷え性だけど平熱が37℃近くあるという場合は、違う原因を考える必要があるのではないかと思います。
冷え性対策には3つのポイントがあります。
- 熱を作る
- 熱を運ぶ
- 熱を保つ
平熱が37℃近くあるということは、冷え性対策における「熱を作る」はできていると考えてよいでしょう。
しかし、「熱を運ぶ」「熱を保つ」の2つの対策ができていないことから冷え性の症状が出ていると見たほうが良いです。
体温は血液の温度が反映されます。
血行が悪いと温められた血液が届きにくいですから冷え性になりやすくなります。
血管内部で血液が冷やされてしまえば、その影響は体の末端部に行くほど顕著に見られます。
平熱が高いとしても血行が悪いと冷え性になるのはおかしいことではありません。
平熱37℃なら解決策は血行促進にある
もし平熱が37℃前後あるのであれば冷え性対策の「熱を作る」はクリアしていると考えてよいでしょう。
その熱を体の隅々まで運ぶ機能が働いていないことを疑ったほうが良いです。
体温は血液によって決まるようなものですから、血行を促進して温まった血液が全身をめぐるような体内環境を作っていくことが重要になるでしょう。
平熱が高いという認識であれば血行促進の対策をしていく必要があると考えられます。
私の場合は平熱が低い部類らしいので37℃になるよう「熱を作る」対策も必要と考えています。
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